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JELFAセミナー2014

JELFAセミナー2014

2014年3月26日、東京都・大手町サンスカイルームにて、H25年度 農林水産省 国産花き日持ち保証販売実証事業 の報告会を実施致しました。大手スーパー・量販店数社が「日持ち保証販売」の導入を始め、関心が高まる中での開催となりました。

サムアップシール

 

● プログラム

午前の部

事業実施者による意見交換会(関係者のみで開催)

午後の部 講演会「今こそチャレンジ!産地から消費まで」

講演内容

スピーカー

事業概要

土井 元章 (京都大学大学院 農学科 教授)

事業の結果

青山 兼人 (JELFA事務局長)

生産からの報告

田代 高嘉 (JA大井川花き協議会 ガーベラ専門部会)

西村 啓司 (全農長野 生産販売野菜花き課)

輸送からの報告

地下 智宏 (日本植物運輸株式会社 取締役)

市場からの報告

荒井 裕紀 ((株)フラワーオークションジャパン 切り花部 企画開発課)

販売からの報告

平山 若夫 ((株)日本フラワー 営業部長(兼)東京花市 店長)

小林 久男 (Flower shop こばやし 代表)

山崎 年起 ((株)ヌボー生花店 代表取締役社長)

質疑応答

懇親会

 

講演からのピックアップ

 

事業の概要説明:
土井 元章 教授(京都大学大学院)

土井元章教授写真

H25年度国産花き日持ち保証販売実証事業 とは・・・

「産地活性化総合対策事業」の中の「産地収益力向上支援事業」であり、最終的には「日本の農業全体の活性化」を目的とした事業の一つであります。花き国内生産は1990年代後半をピークに60%を下回り、輸入が増える一方でマーケットは縮小しており、「国産切り花のホームユース販売の拡大」を目指す事業でした。

事業目的: 花き日持ち保証販売を推進するため、生産・輸送・販売・消費までの品質管理技術などを確立する。

過去数年、同様の内容で事業が実施され、すでに「やるべきこと」「やればいいこと」は実は分かってきているが、生産・流通・小売が受け入れ難い提案が多く、「受け入れてもらえる提案」を打ち出す、ということが前提となっているのが今回の事業となった。

日持ち保証販売には何が必要か。

日持ち保証販売の実現には何が必要か。

以下の3つの項目を定め、実証試験・調査を実施した。

1)産地試験

2)店舗販売実証試験

3)実態調査(オランダ、イギリス)

本事業のまとめとして、日持ち保証販売を①スーパーマーケット等の無人販売で行う場合、②専門店で行う場合として、その方法を以下で提案します。

しかしながら、土井先生の概要説明の中には、以下がありました。

日持ち保証販売は、「最低限の仕掛け」です。日持ち保証という言葉に騙されるのではなく、「安全・安心品質」を売りにできるツールとして、お客様に納得をして買っていただくことが大切である。

事業の結果説明:
青山 兼人(JELFA事務局長)

青山事務局長写真

当協会が本事業への参加申し込みをするに至った経緯として、ここ数年の当協会取り組みの中から、消費者の立場への満足度を上げる活動が必要ではないだろうか、ということがありました。

①産地試験

高温期に9産地にて13品目の試験を行い、また冬季にも2産地にて11品目について、様々な条件下での日持ちの変化について実証試験を行い、最適な条件を導き出しました。

◇試験結果と課題

◇結論(必須と確認した事項)

 ●産地~消費者段階までの前処理剤の適正使用

 ●ELF及び湿式段ボールの使用

 ●低温輸送

 ●流通用切り花栄養剤の使用

 ●消費者段階での切り花栄養剤の使用 ⇒ 大きな日持ち維持要因となることが判明!

生産者からの輸送は、「ストレスレス」な流通を推奨する

「ストレスレス(stressless)流通」とは・・・

収穫後、高温・乾燥・衝撃・バクテリアなど様々なストレスにさらされ、そのことでエチレンが発生したり、呼吸量が増大したりして品質低下をきたすため、流通段階で切り花が遭遇するストレスをできる限り取り除いた流通、の意。

②店舗販売実証試験

店舗販売実証試験については、7日間の日持ち保証販売を全国24店舗で(北海道、関東、中部、関西)で行いました。
花材の仕入れについては以下の6社に産地・花材の選定を厳選いただき、ブーケメーカーもしくは市場にて加工・生花店へ納める形で実施しました。

同時に、厳選して納品していただいた花材が日持ちするかどうかを確認するため、市場でも日持ち試験を行っていただきました(水と切り花栄養剤で比較)

販売のポイントは2点でした。
切り花栄養剤を添付し、お店の方に切り花の取扱い方法をリーフレットにて説明いただき、切り花栄養剤を必ず使用していただけるよう、お願いしていただきました。

そしてアンケートを実施し、回答いただいた方には日持ち保証花束1束と交換致しました。

消費者アンケートは各店舗60枚の回収を目標とし、合計1,575枚(24店舗)を回収しました。

 

アンケート結果では、これまでの切り花の購入で、日持ちしなかったことが「ある」と答えた方が61%、そしてその状況を生花店に伝えなかった方が90%もいることが判明しました。

◇結論

一方、店舗の方へもアンケートを実施しました。店舗の方の意識の変化が見られた反面、日持ち保証販売にはまだまだ消極的な一面が分かりました。また、切り花栄養剤の添付についても、現状が分かりました。

③海外調査

日持ち保証販売で、その先進国のイギリスのスーパーTESCOを調査しました。
イギリスでは、現在スーパーでの切り花の販売シェアが広がりを見せています。

(土井教授の発表より)
1995年以降、危機感を持ったスーパーが、チェックシートに基づく徹底した品質管理を行い、2013年はそのシェアが80%へと飛躍しました。この度当協会では、そのチェックシートを参考に、日本の状況に沿ったチェックシートを作成しました。

生産者・輸送・加工・販売のそれぞれの現場で使用されたチェックシートを用いた品質管理を行いました。

結論として、

TESCOのケースのように、スーパーや量販店だけが一人勝ちをするような状況に陥らないよう、専門店・量販店の両方がうまく棲み分け、それぞれの特性を生かした方法で日持ち保証販売を行っていただくことを推奨します。

これらの調査を踏まえ、当協会では①生産者用、②生花店用、③スーパー・量販店用のマニュアルをパンフレットにまとめておりますので、ご希望の方は是非JELFA事務局まで、お問い合わせください。

生産からの報告①:
JAおおいがわ花卉協議会
ガーベラ専門部会 田代 高嘉 氏

田代氏写真

生産現場で日持ち保証販売が可能となる生産現場での取り組みを、実際実行されている田代様よりご紹介いただきました。

生産品質には①外的品質、②内的品質、③量的品質、④社会的品質というのがあります。今回は日持ちや鮮度、安心・安全といった目に見えない、②内的品質向上のための取り組みをご紹介します。また、流通品質向上のための採花から出荷までをご紹介します。

私たちはPDCAサイクルに基づき、花の生産と品質の改善・向上に取り組んでいます。

◇自分の日持ち品質の確認

(全品種ではないが、第3者機関による日持ち試験の実施)。年2回は組合員全員が全品種で行い、気候条件などで差が出ない形で実施し、情報・改善ポイントなどを共有しています。

◇生産環境を知る

 ●生産には経験や勘も大切ですが、管理を数値化することで、より確実な生産と品質改善を行っています(毎日の環境データ記録の蓄積、毎月の培養分析)。

◇生産環境の改善

 植物の成長の源は光合成であり、品質は気象条件に大きく影響を受けます。

 ●生育ステージごとに、光・温湿度、風を管理し、最適な環境を与えています。

 ●養液管理 給液量・肥料バランスを調整、廃液率をチェックしています。

 ●圃場の衛生管理 キレイに花持ちするよう、病害虫予防(予察)を徹底しています。

◇培地の改善

 ●有機物を多量に含むオリジナル培養土を使用しています。

◇流通品質を保つため・・・

 ●前処理剤の使用、上水道の使用、清潔な容器の使用

 ●冷蔵庫の利用、作業場の衛生管理、作業場の冷房(夏場は25度以下で作業!)

マニュアルで工程を決め、管理しています。

◇コールドチェーン・抗菌チェーン

 ●出荷までは冷蔵庫を利用します。

田代さんは最後に、このような言葉で締めくくりました。

生産からの報告②:
全農長野 生産販売部野菜花き課
西村 啓司氏

西村氏写真

①事業に参加しての感想(抜粋)

●長野県内のJAや生産者には、鮮度保持の認識や取り組みに温度差がある。

●トルコギキョウ、カーネーションは真夏の試験実施にも関わらず、予想よりも日持ちした。
 ダリアは日持ち日数が短かった。

●市場到着後の処理の違いにより、日持ち日数がさらに延びた試験区があった。
 日持ち日数を延ばすためには、花き業界として、全体で改善の余地がまだあるのでは?

②現状の課題について

③前処理剤の重要性

前処理一液型の使用を推進、現在長野県下のアルストロメリア産地は全産地が導入済みです。

その他、日持ち保証販売以外でも、何かしらの活動(花育など)が必要なのではないでしょうか。

輸送からの報告:
日本植物運輸株式会社
取締役 地下 智宏氏

地下氏写真

◇輸送試験の結果

常温輸送については、予想通りの結果が出ました。

低温輸送についても、予想の範囲の結果が出ました。

市場での保管温度による違いを見るため、到着後の保管温度を変え、試験をしました。日持ちに関して言えば、5℃で保管したものの日持ちが短くなるといった、意外な結果が出ました。

これらの試験結果をまとめた結論は、

最終的に、花の品目や品種によりますが、10~20℃の低温で、輸送中に温度変化を付けない形で、花にストレスを与えない流通(ストレスレスチェーン)が必要であるという結論に至っています。

市場からの報告:
株式会社フラワーオークションジャパン
切花部 荒井 裕紀氏

荒井氏写真

ここ数年の傾向として、1回のみの品質確認から、定期的な継続試験に変化しており、年間のデータの取りまとめをすることで、病害虫の多い時期、病害虫に弱い品種を見つけることができます。品質管理の徹底や、品種選定、生産団体では品質均一のために役立てていただいています。また、試験結果は依頼主へのフィードバックだけでなく、販売やPRの活用として、利用できるよう進めております。

FAJでは2002年より試験室の運営を行っており、過去11年間の試験データが、今回の7日間日持ち試験の産地や品目・品種の選定に活用できました。しかしながら、産地からの委託試験により蓄積してきたデータでしたので、データの少ない産地、品目など偏りがありました。データが十分でない品目・産地のものについては、日持ち保証販売用に納品後、クレームが出るようなこともありました。

予約相対の割合が増える中、産地情報だけでなく、日持ちについてもデータの必要性を実感した結果となりました。

店舗販売実証試験で、期間終了後のアンケートのお礼として、お店の花を渡してもらったところ、「日持ち保証花束でないと嫌」という消費者がいたとのことで、「日持ち保証」が購買のきっかけになっていた、ということが分かりました。

市場としては、日持ち試験産地・試験データを発信し、生花店で「日持ち保証販売」というツールを利用していただくことで、消費者に選ばれる生花店が増えてほしいと思います。そうなれば、この事業の根幹である「花の消費拡大」に繋がるのではないでしょうか。弊社では、取り組みをする産地が増えるよう推進し、サポートしていきたいと思います。

販売からの報告:
株式会社日本フラワー
営業部長 平山 若夫氏

平山氏写真

日持ち保証販売を実施して・・・

◇「7日間」と具体的な数字で日持ち保証をしたことは大きかった。これまでは具体的な数字ではなく、「結構持ちますよ」といった情報の提供をすることが多かった。

◇日持ち保証販売をしてみて、お客様の反応が年代別に概ね3タイプに分かれた。

① 高齢の方

日持ち保証にあまり興味がない(経験値で知っている)。
通常はしきみの持ちをベースとして、月2回の購入。
(=14日間持たないものには興味がない?)

② 若い方

什器とPOPに反応してくれ、「何だろう?」と手に取ってくれた。
また、日持ち日数が明確なので、安心して購入してくれた。

③ 中間層

①に近いタイプか②に近いタイプに分かれた。
ものすごく興味があるか、そうでないかに分かれた。

 

お花屋さんができること

◇日持ち保証に向けて、今すぐできることがあります。

●器を洗うなど、基本的なところをきっちりすること

●切り花栄養剤を使う
 「日持ちがいいからいい花ですよ」ではなく、どうすれば日持ちがするか、コミュニケーションが必要。

◇それ以外に、花屋さんがすべきこと

●季節の花を提案するなど、生活に取り入れていただける工夫が必要。日持ちがしなかったことを生花店に伝えてこなかった方が多かった、というアンケート結果は深刻だと思います。満足したかどうか、満足しなかったのはなぜか?という原因を追究するのは、お客様に一番近い花屋さんがすべき仕事だと思います。

提言

◇生産者の方へ

普通の人が、普通に使って持つような、花持ちがする品種を作ってほしい。

◇市場の方へ

小売りにも、花持ちする品種の情報を提供していただきたい。品種の特性が分かるよう、選択する理由づけになるような情報があれば良いなと思います。

販売からの報告②:
フラワーショップこばやし
代表 小林 久男氏

小林氏写真

日持ち保証販売を始めるにあたり・・・

私の店は地元密着型の店舗であり、日々お客様との会話を大切にし、お花を販売しています。今回の事業については、始めるにあたり「不安」がありました。逆算してみると採花日から約2週間の日持ちが必要で、10月のまだ暑さの残る頃でした。切り花の取扱い方法、どのような場所に飾る、栄養剤の使い方など・・・説明にはかなり時間がかかるのでは?と思いました。また、それでも花が持たなかった場合、お店の他の花も悪いのでは?と思われてしまうのでは、という不安がありました。

事業を実施してみて・・・

お客様に日持ち保証販売のための説明をしてみると、意外とこの対話には今までの会話では得られなかった新しい発見がありました。 また今回アンケートを回収していく中で、お客様のいろいろな声が見えました。お花屋さんは、持たない花は販売しないと思います。ところが、65%の方が、持たなかったことがある、と答えていました。しかも90%の人がその状況を生花店に伝えていませんでした。逆に言うと、伝えてくれた10%の方とは、信頼関係が構築できているお客様で、とても貴重なお客様だと言うことで、更に言うと10%の方としか信頼関係が築けていない、ということになります。

日持ち保証販売のメリット

お客様との信頼関係というのは大事だと思いますが、日持ち保証販売というのは、悪かったときに情報が返ってくるので、それができるシステムであり、信頼を構築できるきっかけになるのではと思います。お客様の声が「聞ける」「聞けやすい状態にする」という環境作りは大切だと思います。

夏場の日持ち保証販売

これは一人で頑張ってできることではありません。ただできないからと言って、ここで止めてしまってはもったいない話だと思います。皆さんで案を出しながら、業界全体で考える必要があると思います。みんなで真剣に考えることで、きっと良い案が出ると思います。

 

日持ち保証販売をきっかけに、お客様との対話が進み、声は本当に聞こえやすくなりました。お客様にとって損のない話ですし、喜んで買っていただけたら、それは花屋さんにとってもメリットですし、誰も損のないシステムだと思います。周年できなくても、このメリットを利用しない手はないと思いますので、是非試してみるべきだと思います。

日頃からFacebook を通じて、生産者と花の情報を交換しています。お客様からいただく声についても、生産者に情報を流すことができますし、活用の場としては良いと思っています。市場からも、お花の日持ちに関する情報や、産地の情報などを含め、どんどん公開していただき、業界全体で共有して、花の販売に繋げていく必要があるのではないかと思います。

うまくいけば、完売御礼なんていうことも可能になると思います。

販売からの報告③:
株式会社ヌボー生花店
代表取締役社長 山﨑 年起氏

山﨑氏写真

当社では15年前から、日持ち保証販売を実施しています。先代から花屋を営んでいますが、きっかけの一つは、娘さんから初めて花束をもらったと言う、あるお母さんからの、好きな花が3日で萎れてしまって残念でならない、という声をいただいたことでした。クレームを聞きに行った母は、他に同じような思いをしたお客様は、「この悲しい気持ちをどこにぶつけるのだろう?」と思ったことが、始まりの一つだったとのことです。

方法としては、プレゼント用の花に「鮮度品質保証カード」を付け、目安は5日間としています。夏場であろうが、バラであろうが、全ての花に対して行っています。5日間というのはあくまでも目安です。

日持ち保証販売は「買っていただくためのサービス」ではなく、「お客様の不満を徹底的に聞くツール」として利用しています。母の日を除き、月に2-3件程度のクレームが来ます。クレームに対しては、店の者ではなく、経営者が必ず伺って対応しています。クレームをもらうことのメリットは、お客様がどういう状況で花を取り扱ったのかなど、しっかり状況が把握できることです。

現在行っている「日持ち保証販売」は3年前から実施しています。
実施するにあたり実行していることは・・・

●仕入れ後、花は10時までに届くようお願いしており、12時までに水揚げを終わらせる

●店舗販売時の栄養剤の使用

●お客様用の切り花栄養剤を添付する
(アレンジメントにはスポンジにも切り花栄養剤を吸わせる)

●入荷日シールを作成しており、月曜入荷は金曜まで、金曜入荷は月曜販売で販売する

それ以外に実施していることは・・・

●花についての情報提供・花の特性、生産者、産地などを含めた情報の開示

●社内検定の実施・最後は人。お客様に情報をきっちり提供できるために・・・

「ヌボーさんの花は安心して買えるね」というこの一言のために頑張っているのです。

物を買う人の心理として、「快楽」と「不安」の相反する感情を持つそうです。ワクワク感を持つ一方で、失敗してはいけないという不安があるそうですが、花を買う事=「不安」になっていないでしょうか。どうしたら期待感に変えられるでしょうか。それを取り除くためにも、日持ち保証販売は有効です。
とは言え、日持ち保証販売を実施するに当たって、リスクや経費に頭を悩ませる花屋さんが多いです。そんな時、私はやはりこの原点に立ち返りたいと思います。

日持ち保証販売は花屋にとってデメリットはないですし、お客さんは満足してくれます。ただ残念ながら、これをすれば売上がすぐに伸びるかと言えば、特に専門店ではそうではありません。量販店は、短期的に売り上げが伸びるかもしれません。しかしもし、全国の花屋さんが一斉に実施すれば、メディアにも注目されるでしょうし、花業界全体盛り上がりますから、良い効果は出るのではないでしょうか。

日持ち保証販売は「目的」ではなく「手段」です。当社では「クレームをいただくためのツール」です。各社で方法はいろいろあっていいと思いますし、業界全体で議論をしながら、実施する店舗が全国に増えて、花屋に行くのが楽しいと言っていただけるよう、またその一躍を担っていけたらと思います。

講演の最後に、この度の「国産花き日持ち保証販売実証事業」を実施して纏めたものを、JELFA常務理事・佐無田 仁 が代表として宣言しました。

今後、日持ち保証販売を実施に向け、生産・輸送・市場・販売の各セクションで、取り組みが広がることを期待します。また、当協会では本事業を実施し、その取りまとめを行っておりますので、情報が必要な場合は、JELFA事務局までお問い合わせください。

意見交換会からのピックアップ

講演会当日、午前中に同会場にて、事業で実施しました「産地日持ち試験」と「7日間日持ち保証販売」にご協力をいただきました生産・販売の方々にお越しいただき、事業を実施して感じたことなどを自由に意見交換していただく場を設けました。「日持ち保証販売」について、様々なご意見をいただきました。

◇今回の事業を実施して感じたこと、事業結果(要約)についてのご意見

<生産>

  • 常に品質管理に気を配り、品目ごとに適正な処理をしてきているが、輸送・販売の段階でコールドチェーンが守られているか。後の部分に関しても、しっかりやっていただきたい。
  • 収穫前処理はもちろん、輸送・販売で総合的に成りえる制度であるため、一致努力する必要があると改めて感じました。
  • 販売までの環境は温度管理以外にも要因がある。灰色カビ病などは生産者がどう頑張って処理をしても、流通の段階で発生することもあり、一概に生産者の処理方法を結論付けるのは難しいと思う。
  • 温度だけでなく、水揚げに関係する湿度管理も重要だと思います。
  • 産地試験を行ったときは天候が悪く、気温にかなりメリハリがあった。その試験結果だけを信じてよいものか、疑問もある。
  • 現状として、クレーム原因が特定できないケースが多く、生産者がリスクを被るということが往々にしてあります。やはりコールドチェーンをしっかりし、将来は原因をしっかり追究できるような環境につながっていって欲しい。

 

<市場>

  • 日持ち保証販売は「入口」だと思います。その後お客様に楽しんでいただくための「情報」をいかに提供できるかがカギになると思いました。
  • 生産者が品質のために最善をつくしても、一部の生花店では持ち帰る際に温度管理を怠ったり、購入後湿式バケツを残して持ち帰ったりと、処理が適切でない場合が見受けられ、改善が必要です。
  • 日持ち試験結果については、情報をどう開示するのかが難しいと感じています。まずは、弊社社員の判断が正しいか。また、その情報を見た生花店、産地にはどう判断していただけるのか。結果については、正しく伝わるよう、説明をしていくことが必要ではないかと思います。
  • 消費者はやはり花についての「情報」を必要としているように思います。小売り・仲卸さんがしっかりと対話を通じて販売していく、というのは、基本的なところではありますが、やはり重要なのでは、と思います。
  • 今回の事業での産地試験は1回きりの試験も多く、継続・長期的な結果ではないので全てではないのですが、事業を通じて感じたのは、これまでの結果の多くは試験依頼者のみへの情報の開示であって、生花店には積極的に発信してこなかった、ということがあります。今後は、情報を共有していく必要があるのでは、と思います。

 

<生花店>

  • 基本的なところですが、冷蔵庫の温度帯は何度、湿度は何%が良いのか、果たして花は冷やせばよいのか?などがはっきり分かった方が良いと思います。
  • 当たり前ですが、温度については特に夏場は気を配り、仕入れも考えます。冷やせば良い、というものでもなく、場合によっては常温に置いて水につけておく方が良いこともあります。
  • 量販店で日持ち保証販売が始まっていますが、量販では組織としての宣伝ができ、個店となる専門店ではその点のアピールが難しいと思います。店頭での販売実証事業については年間を通じて、夏場も含めて検証が必要なのではと思います。
  • 「日持ち保証販売」を一部の店舗だけで実施するのではなく、業界全体としての広がりがないと意味がないように思います。どのようにして広げるかも、課題の一つだと思います。
  • アンケートのやり取りをするにあたり、切り花の取扱いについてお客様と話すきっかけができたことは大きかった。「日持ち保証販売」に限らず、このようなツールを利用することには、損をすることは何もないと思います。
  • 生産者の努力のおかげで花の品質は年々向上しており、日持ちは良くなっていると実感します。しかし、これを「販売期間を長くできる」と花屋さんが考えるのは間違いだと思います。生花店は短い期間内で売り切り、お客様のところで長く楽しんでいただけるよう、「花屋さんの意識が変わる必要」があると思います。
  • 花に興味のないお客さんにも、日持ち保証販売をアピールすることで買っていただけるケースもあった。店内にはいろいろな花があり、この花は○日、この花は○日、と把握して表示するのはなかなか難しいのですが、説明しながら進めることはできるのかな、と思案中です。
  • 生産者の努力を我々花屋が無駄にしていないか、改めて考える良い機会となりました。一部管理方法がはっきりしない花もあり、我々ももっと勉強する必要があると思いました。

生花店の皆様には、当初「日持ち保証販売」に対して不安な声もありましたが、実施する中で見えた利点も多く、実際に実施を決めた方もいらっしゃいました。一方で、全体を通じて改善すべき問題もまだまだ多く、業界全体で改善に向けた努力が引き続き必要であることを改めて認識する会となりました。

 

JELFAセミナー2014 アンケート結果

参加者109名中27回答(25%)をいただきました。

①ご記入者の業種をお答えください。

生産 4回答 (15%)
運送 1回答 (4%)
仲卸/小売 11回答 (41%)
市場 3回答 (11%)
資材 6回答 (22%)
その他(種苗、未回答) 2回答 (8%)

 

②日持ち保証販売に関して、生産・流通・販売面で具体的な提案を致しましたが、

(1)この提案に対して、ご感想をお聞かせください。

具体的で良かった 74%
あまり具体的でなかった 18%
良くなかった 0%
よく分からなかった 0%

その他のご意見・・・
●テーマに沿わないものがあったように思った
●山﨑さん、小林さんがすばやしかった
●販売代表の意見は具体事例に基づいており、参考になった

 

(2)販売面で対面販売・無人販売の違いを生かした日持ち保証販売の提案を致しましたが、この提案はいかがでしたか。

良かった 70%
あまり具体的でなかった 18%
よく分からなかった 4%
未回答 7%

その他のご意見・・・
●極端すぎる
●無人店についての情報があまりなく、状況が分かりづらかった。

 

(3)日本の花業界にとって、日持ち保証販売は一つの重要なツールと考えますか。

そう思う 93%

●定番商品も含め、新たな品目、品種の生産を目指すときだと思う。
●山﨑さんの話した通り、クレームを得るためのツールかメディアの目を集めるためのツールとして。
●用途にもよるが、お客様は品質1番、デザイン2番、価格3番と考えていると思うため。
●生産も物流も市場も販売も、業界の皆で勉強できるから。

 

そうは思わない 4%

●保証の在り方が私の考えと違うからですが、保証は必要だと思います。

 

(4)今後、日持ち保証販売に向けたと力みを行う予定はありますか。
   また、日持ち保証販売を支持されますか。

今後具体的に行いたい/支持する 93%
検討中 4%
予定はない/支持しない 4%

 

③今回のセミナーについて、ご自由にご意見をお聞かせ下さい。

  • メインは販売の話であったように感じたが、生産に通じる部分が多数あり大変面白かった。
  • 日持ち保証も重要だが、花育も重要だと思われます。
  • 花き業界全体の取組みについて理解することができ、大変勉強になりました。(物流)
  • 販売代表の3人にそれぞれ特色があって良かった。(市場)
  • 日持ち保証を進めることで、消費拡大を図ることは一つの方法であるが、もっと広く消費拡大と新しい需要を掘り起こす方法と連携する研究が必要だと思う。(仲卸/小売)
  • 花屋さんは日持ち保証を行うべきと強く思えるセミナーでした。日持ち保証販売をなぜ行った方が良いのかが分かるお話が聞けました。(仲卸/小売)
  • 来年も是非実施してください。(仲卸/小売)
  • 花の消費拡大の一つの方法として、日持ち保証に絞った討論については、講演を通して非常に勉強になりました。現在多種多様な生花店がある中、当社として日持ち保証をどのように運用していくのか、ある程度の答えが出てきたように思います。また、新たな顧客拡大に向けた取組みとして、ギフトとしてもらう商品へのお客様への日持ち保証を行いたいと考えています。(仲卸/小売)
  • 生産から販売までの一連の意見が出されて参考になった。(資材)
  • 日持ち保証に取り組んで行くことは、生産~販売まで業界が一丸となって実施するキッカケとなる活動であると強く感じられる機会となりました。(資材)
  • 生産・流通・販売店の思いや本音を聞くことができて良かった。日持ち保証販売にはまだ課題が多いと感じました。(資材)
  • 意見が多く出て良かったです。(資材)
  • 生/販 一体の交流が必要なので、この議題で毎年行って欲しい。(資材)
  • 低温だけでなく一定の維持が効果的であることを知りました。(種苗)
  • 小売の話をもっと聞きたい。(仲卸/小売)
  • 時間が若干長かった。(3名)
  • 次回も参加します!(資材)
  • 初めての参加でしたが、生花店の私達は仕事に追われている方が多く、なかなか外に目を向ける時間がない方が多数だと思います。このようなセミナーに参加させていただき、大きな視点で自分の仕事を見つめることができました。ありがとうございました。(仲卸/小売)
  • もっと意見を述べられる会があればいいと思います。(報道)
  • 面白い企画には、また参加したいと思います。(仲卸/小売)

 

アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。

 

その他のセミナー画像

◇挨拶

開会挨拶
JELFA副会長 柏村 哲徳

来賓挨拶
農林水産省 小塚 和幸氏

宣言の発表
JELFA常務理事 佐無田 仁

 

◇質疑応答

 

◇会場の様子

◇意見交換会

 

皆様のまたのご参加をお待ちしております。

 

▲セミナー・フォーラムINDEX