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国内外調査

オランダ 花き産業調査報告 〜生産者の自己申告と市場評価機能を追う 〜

JELFAでは国内外の流通状況調査をおこなっています。2005年は6月5日-12日の日程で、オランダの生産者の自己申告と市場の評価機能について、調査してまいりました。

 

<調査メンバー>
柏村副会長、青山理事、佐無田事務局長(3名)
通訳;テイオ ストルート氏(JELFAアドバイザー)

 

<調査内容>

オランダの輸出業者が組織する協会(略称:VGB)は買参人協会のようなもので、取引に当たっての買参人側のさまざまな要望を市場(生産者側)と間に入って解消するべく取り組んでいます。

 

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○オランダ花き業界の現状

現在、オランダの花き卸売市場は、4社となっている。この4社は、生産者団体の卸売市場であり、4社がオランダ花き市場協会【VBN】を支えている。
特にフローラホランド市場とアールスメア市場が巨大であり、世界から花を輸入し世界に花を輸出する拠点市場となっている。

オランダ花き業界の現状

【vgb】という仲卸・買参人組織も存在し、VBNや主要市場との共通の取り組みも進めている。また、デンマークのCCコンテナーの会社に50%の出資をするなど独自の提案を行っている。

フローラホランド市場とアールスメア市場とvgbが出資している【FLOR E COM】という協会は、EDIなどインフラを確立する為に設立され、EDIの仕様書を供給している。

フローラホランド市場とアールスメア市場が出資しているものに【SIVEPO】という園芸容器の統一を目指した組織があり、卸売市場で扱う容器の企画と提案を担っている。鉢物のトレーや切花のバケットの共通化を図っている。
フローラホランド市場は、共通化のためにすべてのバケットを廃棄した経緯もある。

出荷に関してのVBNの役割
【VBN】の重要な役割は、生産者が卸売市場に商品を出荷する際のルールブックの役割を果たしているといえる。
生産者はどの卸売市場に出荷するにも、必ずこのルールを守ることが義務付けられている。
卸売市場は同じルールに従って評価し販売することとなる。

 

○生産者の自己申告

生産者は、VBNの定めた“出荷物仕様書”にそって出荷することになる。
各品目ごとの“チェックシート”で自己検査を行う。
出荷時には、“出荷通知状”で自己申告(パソコンで入力)する仕組みである。

ポイントは、生産者が卸売市場に対し客観的(VBN共通仕様)な情報を提供することにある。
このシステムが確実に稼動したのは2年前であり90%の生産者がオンラインで提出している。10年程前に卸売市場から生産者向けにパソコンとソフトを持ち込んでお願いを始めたそうである。

生産者の自己申告

 

○卸売市場内チェック機能

卸売市場内では、“品質検査セクション”がチェックとアドバイスという業務を担っている。
チェックマンは出荷通知状と現物をチェックし、評価する。
アドバイザーは評価結果を持って、生産者にアドバイスする仕組みである。

市場内チェック機能

 

○チェックと評価の内容

長さや重さなどの“規格”とは別に、VBNの仕様にそって品質を表す“等級”と、自己申告の信頼性を表す“信用度”が評価され表示される。
表示は、伝票類はもちろんセリ機にも表示され、仕入れの根拠となっている。

等級は、A1・A2・B1の3通りで表示される。
信用度は、減点法で100点から90点までで表示されるようになっている。品質違いから入力間違いまで、幅広く減点の対象になる。修正があったりすると課金される仕組みもある。

チェック項目

 

○なぜこのような仕組みが必要になったのか

この仕組みは、仲卸・買参人からの要望がきっかけとなり、作られた。以前は検査基準が市場ごとに違ったため、仕入れをしても、商品や生産者の評価が市場ごとに違っていた。そのためVBNで検査の基準を統一し、各市場の役割も検査のルールを守ることが中心となってきた。
以前はクールメースターと呼ばれる市場の品質検査官が絶大な権威を持っていた。現在では客観的な評価が必要になったため、チェックとアドバイスに業務が移行した。
またこの仕組みは、市場外流通との差をつけ、オランダの市場の信頼を得るためにも必要だった。 

○表示をすることが重要

統一された基準でチェックされ、表示されることにより、顧客はどの市場でも共通の基準で評価された商品を選べるようになる。『競争と協同』を明確にしている点がオランダの特徴といえる。

 

JELFAは日本でも、日本に合った評価基準と評価システムが必要と考えます。

来年1月開催予定のJELFAセミナー2006では、さらに詳しい調査報告と、今後の取り組みを発表します。
ご期待ください。

 

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